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  • 弁護士 岩山勝湖

コンプライアンスマニュアル他

先日、ある会社で本格的にコンプライアンスに関する規程やコンプライアンスマニュアルを整備したいので、手伝って欲しいとのご要望を頂きまして、これらの作成に関わらせて頂きました。

 本当に、家族程度の人数で経営している会社であれば、これらの規程やマニュアルが不要とまでは敢えて申し上げませんけど、実際にはお互いの目が届くのであまり必然性がないという向きはあると思います。しかし、ある程度規模が大きくなって、部門や支店等を設置する必要が出てくると、それは権限をそのしかるべき方に下ろすことになるわけで、次第に経営者の目も届きにくくなってきます。何でも経営者に権限が集中している状況は、ともすればただのワンマン社長となって成長の阻害要因にもなりますので、必ずしも好ましいものではなく、権限を委譲していくことは健全な姿ということが出来ます。

 一方で、目が届かなくなるということは、もちろんその方を信頼して権限を委譲したわけですので、不正を働くということはないと性善説に立って言いたいところですが、やはり人間ですので権限が大きくなるとそういう不正の目が出てくる危険性はあります。その方自身は不正と思っていなくても、知らず知らず会社にとってはプラスにならないことを行っている可能性もあり得ます。

 例えば、調達の権限を一手に任された方がいるとしましょう。その方が業者さんから過剰な接待を受けていたらどうなるでしょうか。そこは人間ですから、自分に良くしてくれる方を優先したくなりますので、そこで判断は狂いますし、業者さんの過度な接待経費はその調達コストに乗っかってくるかもしれません。つまりは、会社は高い金額で調達する一方で、その方は私益を得ているという利益相反のような状況が生まれたりもします。

 また、経営者の方が選んだ責任者の方までは行き届いても、その先の末端の従業員の方までは経営者の考えということが段々と届かなくなってくるものです。そういう時の共通言語の一つとして、会社の法令等遵守に関する考え方のバイブルともなるコンプライアンスに関する規程やマニュアル類は意味をなしてくるのではないでしょうか。

 最近は、いわゆる~ハラスメントと言われるものも多様化してきました。過剰な面はあるかもしれませんが、一方で社会の反応に敏感になっておくことは、会社の風評を維持して高めるためにも必要なことであると思います。

 会社のもう一段の成長を考える時、アクセルだけではなく時にはブレーキを踏みながら前に進むことが結果的には前進につながることも多々あると思います。まだまだコンプライアンスに対する態勢整備が追いついていないという経営者の方におかれましては、一度これらの整備をご検討されてはいかがでしょうか。

(以下は目次例です)


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