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  • 弁護士 岩山勝湖

青切符と赤切符(スピード違反)

先日、さるお付き合いのある方から、「オービスに引っ掛かって呼び出しを受けました。高速道路で70キロ弱の違反だそうです。何とかなりませんか。」との相談を受けました。

普段、車の運転を頻繁にされる方だからなのでしょうか、「免停が90日で講習を受けても(停止処分者)講習で、45日は乗れません」と、車に乗れないことをしきりに心配していました。

しかしながら、速度違反70キロ弱ということで、いわゆる青切符・赤切符のうちの赤切符の方ですので、私としては、「いや、その前にそれって立派な前科になってしまうのですけど・・・」という方が先に頭をよぎりました(ちなみに、後日その方と直接お会いした際にそのことを申し上げたら、「えっ。」とその瞬間は絶句していました。)。

ところで、一般的には青切符は軽いもの、赤切符は重いものくらいの理解が多いのではないかと思います。

その理解で正しいのですが、青切符も一応は道路交通法違反であり、元々刑事処分の対象外ということではなく、交通違反に対する反則金を支払うことによって、刑罰を科さないという簡易な手続きにしているのだということは、あまりご存じではない方も多いかもしれません(実際、一時停止違反等で全て簡易裁判所とはいえ、裁判手続きになっていたら、裁判所もパンクしてしまいますし、我々の経済活動への影響もまた大き過ぎるでしょう)。

赤切符は、裁判(とは言っても、簡易裁判所による簡易な手続きですが)手続きを経て、罰金という前科がつくことが通常です。当人にとってはお金を支払うという負担は変わらないのですが、青切符の場合の反則金とは性質が全く異なります。また、刑事処分と行政処分は別個のものですから、上記の方が言われていた通り、罰金とは別に交通違反の点数はつきますし、免許停止・取消といった処分もなされることになります。

ところで、「何とかなる場合」について、その方については争う余地もなさそうな案件と判断して、何度も呼び出しを受ける前に素直に早く出頭する旨を申し伝えました。もっとも、「何とかなる場合」がないわけではありません。それは、「運転免許の効力の停止等の処分量定の特例及び軽減の基準について」(平成21年4月30日 警察庁運発第44号)

https://www.npa.go.jp/pdc/notification/koutuu/menkyo/menkyo20090430-11.pdf

というものを警察庁が発出しています(「第2 処分の軽減等の基準」を参照してください)。

もっとも、そこに書いてあるものは、速度違反との関係では、

「違反行為等の動機が、災害、急患往診、傷病人搬送その他やむを得ない事情に よるものであり、かつ、危険性がより低いと認める場合」

「違反行為等が他からの強制によるものであるなどやむを得ない事情によるもの であり、危険性がより低いと認める場合」

といったこと等、正当事由がある場合に限られます。ですので、「仕事のアポイントメントで急いでいた」、「同乗者が早く帰りたいと急かした」といったことでは、その様な事情にはなることは到底ありません。

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