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【新規ビジネスと前払式支払手段】

​<前払式支払い手段>

前払式支払手段とは、より馴染みのある言葉で言えばプリペイドカードのことです。普段、皆さんが使っているであろう物で例示するならば、SuicaやPasmoといった交通系ICカード、デパートの商品券、ゲーム内で購入するコイン等がその典型です。もう少し、細かく要件を示すとすれば、以下のようになります(出典:前払式支払手段発行業の概要|一般社団法人日本資金決済業協会)

​<自家型前払式支払手段と第三者型前払式支払手段>

前払式支払手段には、「自家型前払式支払手段」と「第三者型前払式支払手段」があります。簡単に言えば、「自家型前払式支払手段」は、発行者のサービス提供事業に限って利用できるもの、「第三者型前払式支払手段」は、法律の定義の上では「自家型前払式支払手段以の前払式支払手段」、もう少し具体的に言えば、発行者以外の第三者(加盟店等)で商品やサービスの購入をすることが出来るものを指します。交通系ICカードは、鉄道だけではなく、コンビニ等でも決済に使えますので、第三者型前払式支払手段」の典型ということになります。

第三者型前払式支払手段については、法人であることに加えて、純資産が1億円以上(同一市町村内でのみ使えるということであれば1,000万円といった場合などはあります)、かつ、事前登録が必要になります。

新規ビジネスということからすると、自家型前払式支払手段の発行を検討することが多いかとは思われますので、こちらをご覧下さい(出典:前払式支払手段発行業の概要|一般社団法人日本資金決済業協会​)。

 

自家型前払式支払手段については、事前登録は不要なのですが、上記のフローチャートの【質問4】にあるように、基準日時点において1,000万円を超える未使用残高がある場合には届出が必要になる他、発行保証金の供託(未使用残高の1/2以上)が必要になります。もちろん、規模が小さいままの事業計画であれば1,000万円を超えないのかもしれませんが、事業が拡大することによって残高が増える可能性は否定出来ませんので、1,000万円以下に抑えることで前払式支払手段に該当しない(正確には法の適用対象としない)ようにするのは、事業者側でコントロールを超えてしまう可能性があることに注意する必要があります。

現状において、前払式支払手段に該当しないように設計をしようとするのであれば、【質問2】にあるように、有効期限を発行日から6か月以内に制限してしまうことです。実際、ゲーム内通貨はこの様な設定をしていることも多いかと思います。また、代金の支払後にキャンセル等があった場合、現金ではなくバウチャーによる払い戻しをするような場合、当初予約時に支払った対価を原資としてバウチャーを購入していることになりますので、やはり設計によっては前払式支払手段となりますので、資金決済法の適用対象外にしようとするならば、当該バウチャーも有効期限を6か月以内に制限することが1つの方法ということになります。

また、事業の拡大によって、他社のポイントプログラム等と提携することもあるかと思いますが、これについては注意が必要です。つまり、自社のポイントプログラムは無償でのポイント付与なので前払式支払手段には該当しない場合でも、他社のポイントプログラムが前払式支払手段に該当する場合、自社のポイントプログラムも前払式支払手段に該当することになります(一般社団法人日本資金決済業協会が纏めている「前払式支払手段についてよくあるご質問」のQ12の(参考)の欄を参照)。

その他、留意事項として、海外で前払式支払手段の発行事業者の場合が挙げられます。海外の事業者である以上は日本の法規制の対象ではないのですが、その事業者が日本国内において前払式支払手段の勧誘をすることは禁止されています(資金決済法第36条)。​

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